文藝春秋臨時増刊

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文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」と日露戦争


文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」と日露戦争

 昭和47年11月の臨時増刊号。編集長は半藤一利氏。日露戦争当時の写真、司馬さんのインタビュー記事、人物特集、その他寄稿記事で構成されています。三笠乗員の杉山清七氏、河合太郎氏など、明治を生きた当事者たちの証言が収録されているのが興味深いところです。
 絶版ですが、古書店やネットオークションで1000円前後で入手できます。




文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」と司馬遼太郎


文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」と司馬遼太郎

 平成21年10月発売の臨時増刊号。司馬さんの講演、本木雅弘さんのインタビュー、著名人や登場人物の子孫の方々の寄稿記事、専門家による日露戦争や情報戦略の検証座談会、220人を収録した顔写真付き「坂の上の雲」主要人物事典など、前掲の増刊号を上回るボリュームで読みごたえがあります。「坂の上の雲」関連書籍の中では特にお薦めの一冊です。



「軍神」広瀬武夫・死の真相

 数ある特集記事の中でも特に興味深いのが、表紙にも記載されている川村秀さんの寄稿記事「軍神」広瀬武夫・死の真相。川村さんは以前当サイトの日本海海戦100周年記念式典特集の記事でも紹介させていただきましたが、ロシアで放映された記録映画「世界の諜報戦争」に携わった方です。今回の記事ではその記録映画の中から軍外套を着た広瀬の遺体、ロシア海軍による広瀬の葬儀、さらにアリアズナのポートレートなど貴重な写真が公開されると共に、日本ではあまり知られていない広瀬の死因や葬儀までの経緯について詳述されています。
 実は臨時増刊号の発売については発売日の2日前に編集長の飯沼様よりメールでご連絡があり、さらにご厚意で本誌を一冊頂きました(この場を借りて再度御礼申し上げます)。「そういえば5月末に川村さんにいくつか資料をお送りしたなぁ」と思いだしながら記事を読み進めていくと、後半のページに見覚えのある資料の引用文と原典の表紙写真があり、さらに読み進めると、何と資料提供者として自分の名前が載っていました! 意外な展開だったので、思わず実家の親にまで「文藝春秋に名前が載った!」とメールしたほどです(笑)
 では、以下に今回の記事で提供した資料について補足説明を載せておきます。


参戦二十提督 日露大海戦を語る

参戦二十提督 日露大海戦を語る

 川村さんと出会うきっかけとなった資料。本編は海軍将校の座談会で、ペ・ラレンコの日誌は付録資料として最後に掲載されています。今回は該当ページと一緒に表紙のコピーもお送りしたのですが、我が家の資料の中でも保存状態が悪い物の一つであるため、写真の通り表紙はボロボロ。「雑誌に載るなら保存状態の良いものを買っておけばよかった」とちょっと反省しました(^^;)


日露戦争実記 軍神広瀬中佐

日露戦争実記 軍神広瀬中佐

 広瀬の葬儀に関する記事が無いか念のため探してみたところ「関東報」の記事を見つけました。広瀬戦死の翌月には国内の雑誌でも旅順に於ける葬儀の様子が報道されていたというのが意外でした。旅順陥落後の日露戦争実記では、戦死した閉塞隊員達の遺骨が見つかったという記事もいくつか見られますが、川村さんも指摘している通り広瀬の遺体については不明です。



明治ニュース辞典

 コピーを送る一ヶ月ほど前に図書館で見つけた資料。2005年の6月に掲示板でMVさんから頂いた情報と同じ記事です。メールのやり取りの中で「こういう記事もありました」とお伝えしていました。大きめの図書館であれば参考図書コーナーに置いてあります。他にも様々な新聞記事が収録されているので、興味のある方はぜひ読んでみて下さい。




文藝春秋にみる「坂の上の雲」とその時代


文藝春秋にみる「坂の上の雲」とその時代

 昭和10年〜47年までの文藝春秋に掲載された記事の中から「坂の上の雲」に関するエッセイや当事者の証言を集めた1冊。個人的にお薦めなのは「秋山真之の女大学」(秋山中)、「哀しきものの記録」(櫻井忠温)、「実戦中心の日露海戦勇士の「話」の会」(兵曹、水兵の座談会)。森山慶三郎や白襷隊の生還者、二○三高地一番乗りの話もあり、とても読みごたえがあります。



文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」 日本人の勇気


「坂の上の雲」 日本人の勇気

 平成23年10月発売の臨時増刊号。川村さんとロシアの研究者フルツカヤさんが、アリアズナの父親に関する新説を紹介しています。その他、ドラマ第三部に合わせてか乃木、児玉、東郷に関する特集記事・対談も充実。3作続いた臨時増刊全てに言えることですが、これだけの執筆陣を揃え、内容も充実していながら他のムックより安い1000円というのはお買い得です。