江田島の旧海軍兵学校は、現在は海上自衛隊の学校(第1術科学校、幹部候補生学校)となっています。そのため、一般の観光地ではありません。見学中は学生の邪魔にならないように気をつけ、建物内部での脱帽など指示を守って行動しましょう。
見学するにはまず、指定された時間の30分ほど前に受付へ行きます。これ以外の時間は中に入れません。時間を間違えると1時間以上待たされることになるので、そうなったら近くのふるさと交流館で待ちましょう。ここの2階には呉で爆沈した戦艦陸奥から引き上げたものなどの海軍資料が展示されています。
受付を済ませて入場したあとは、案内人の指示に従って見学する事になります。案内人は学校関係者の方ですが、説明や解説は堅苦しいものではなく、面白くて非常に分かりやすかったです。
大正6年完成。費用は当時の金額で約30万円(駆逐艦一隻分)。瀬戸内海産の花崗岩で造られています。ここでは皇族臨席で入学式、卒業式などの儀式が行われました。天井はドーム型で柱を使っていないため、内部は広々としています。
明治26年完成。現在は幹部候補生学校。赤煉レンガ造りの美しい建物です。残念ながら、ここの内部見学は出来ません。
昭和11年完成。入ってすぐの階段を上ると、東郷平八郎を祭った石造りの立派な部屋があります。江田島に来た外国の人達は、必ずここへ拝礼に来るそうです。この次の部屋には、海軍関係者(主に海軍大将)の遺品や特攻隊員の遺書が展示されています。「坂の上の雲」にでてくる、広瀬武夫の褌姿の写真と祖母への手紙もありました。でも、秋山真之に関係のある物は何もなく、一生懸命さがした結果、一階の卒業生集合写真の中からようやく若い頃の真之を見つけました。
教育参考館の前にはこんなものが展示されています。
左が戦艦三笠の主砲砲弾、右にあるのが戦艦大和の主砲砲弾。その奥は、真珠湾攻撃に参加した特殊潜航艇(海底から引き上げて修理した本物)です。
ここを40分ほど見学したあとは現地解散となり、レストランや売店などを利用することもできます。
●交通手段 : 宇品港または呉港からフェリーで小用港へ(約30分)
→ 小用港から学校までは徒歩15分(バスを待つより早い)
●見学時間 : 海上自衛隊第一術科学校のホームページの見学案内を参照。