ここでは「明治卅七八年日露戦史」の付図(付図第六巻 − 付図第九、第二十一)、日露戦争百周年ツアーで撮影した写真、旅順要塞陥落直後に撮られた写真で、旅順攻撃の激戦地であった東鶏冠山北堡塁の概要を紹介していきます。
東鶏冠山北堡塁の全体図
日本軍は図右上の方向から攻め上って来た。
外壕(イ−−ロ)断面図
図の右側から攻め上ってきた日本兵が外壕に落ちると、図左上の陣地だけではなく壕の内側に隠された窖室からも射撃を受けることになり、ここで大きな損害を出した。
現在の外壕。右側の窖室の壁面には無数の弾痕が残っている。
陥落直後の東鶏冠山北堡塁外濠。
窖室拡大図
窖室は側面と背面からの十字砲火が可能な形になっている。
第二回総攻撃における爆破箇所
第二回旅順総攻撃では第十一師団は坑道を掘り進んで堡塁に接近し、窖室の外壁を爆破して侵入を試みた。しかし爆破の規模が小さく、攻撃は頓挫した。
日本軍の坑道と十月二十七日の爆破口。
堡塁外壁爆破後の写真。
十月三十一日の爆破口。
陥落後に外濠爆破口を確認する日本兵。
外壕(ハ−−ニ)断面図
兵舎内部。1階と2階を区切っていた床は崩壊したため、現在は残っていない。
陥落直後の兵舎内部。