徳山(周南市)

坂の上の雲 > 「坂の上の雲」ゆかりの地 > 徳山(周南市)


児玉源太郎生誕地

児玉家屋敷跡

 児玉源太郎の生家跡地は駐車場になっています。片隅には案内板と「児玉家屋敷跡」と書かれた小さな石碑があります。


児玉文庫の碑

 駐車場奥に見える児玉文庫の碑。義兄が非業の死を遂げ家名断絶となった後、この屋敷は没収されました。後に児玉が家名相続を許された際には別の場所(現在の児玉神社)に屋敷を与えられています。明治期になってから児玉はこの土地を買い戻し、地元のために私設の図書館「児玉文庫」を設立しましたが、昭和20年の空襲で焼失。


児玉大将産湯之井戸

 碑の隣には当時使用していた井戸が「児玉大将産湯之井戸」として残されています。空襲で唯一残ったのがこの井戸なのでしょう。そういえば、同じく空襲で焼失した秋山兄弟生家にも井戸は残っていました。


児玉神社

児玉神社

 生家跡から南へ数分歩いた所に児玉神社があります。地元有志によって大正11年に創建された神社で、当時は江ノ島児玉神社の神殿を移築して社殿としたそうです。


児玉神社 後藤新平揮毫の碑 児玉神社 李登輝揮毫の碑

 左は後藤新平が揮毫した「徳足以懐遠」の碑。後藤は児玉が台湾総督を務めた際に民政局長に抜擢された人物です。右の新しい石碑は、元台湾総統の李登輝氏が揮毫したものです。


山県有朋の歌碑

 山県有朋が児玉の死を惜しんで詠んだ歌の碑。「越えはまた里やあらむと頼みてし杖さへをれぬ老いのさかみち」。刻まれた歌を読み終えたところで、ここを訪れる三ヶ月ほど前に見学してきた江の島の児玉神社にも同じ歌の碑があったことを思い出しました。



児玉源太郎銅像

 神社の前には「児玉公園」という名の公園があり、その片隅には遊んでいる子供たちを見下ろすように真新しい銅像が建っています。2011年に建てられた児玉源太郎の銅像。大正期に制作され、現在は国立台湾博物館に収蔵されている銅像のレプリカだそうです。


マツノ書店

 徳山駅近くの商店街には、伝記「秋山好古」「秋山真之」など貴重な資料を復刊しているマツノ書店さんの店舗があります。以前「秋山好古」の販促パンフレットで推薦文を書かせて頂いたご縁があるのですが、手紙やメールのやり取りだけで、直接伺ったのは今回は初めてです。残念ながら店主様は不在とのことでご挨拶することは出来ませんでしたが、以前から気になっていた書籍「乃木将軍と東郷元帥」(小笠原長生著、昭和二年出版)を購入してきました。この他にも書棚には興味深い古書が何冊もありましたので、徳山に行った際にはぜひマツノ書店さんにも立ち寄ってみてください。