生誕地の場所は、厳密にいうと後ろにある高校の理科室付近とのこと。付近にある大山巌の生誕碑と比べると、かなり小さなものです。「竜馬がゆく」でもこの場所が登場しています。
そこから家かずにして五、六軒行ったところに東郷吉右衛門という家がある。竜馬が通りかかると、門から十八、九の薩摩絣に小倉袴をはいた小柄な若者が出てきて、竜馬に会釈し、行きすぎた。(中略) 後年、日露戦争の連合艦隊の司令長官になったこの平八郎という若者は、「むかし、屋敷の近くで坂本竜馬らしい人と出会ったことがある」とひとに語り、日本海軍のこの大先達となった竜馬にひとことでも口をきけばよかったとくやんだ。(「竜馬がゆく」(六)より)