松川敏胤研究資料

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著者の長南氏より頂いた資料の抜刷

@史料紹介 松川敏胤の手帳
  ――満洲軍参謀松川敏胤が語った日露戦争「日露戦争ノ勝敗ヲ逆睹シタルヤ」――

(『國學院法研論叢』第36号、國學院大學大学院法学研究科、2009年3月)


A史料紹介 陸軍大将松川敏胤の手帳および日誌
  ――日露戦争前夜の参謀本部と大正期の日本陸軍――」

(『國學院法政論叢』第30輯、國學院大學、2009年3月)


B陸軍大将 松川敏胤伝 第一部
  −−補論:黒溝台会戦と敏胤〜満洲軍総司令部の不覚

(『國學院法研論叢』第38号、國學院大學、2011年3月)


 國學院大學の長南政義氏が纏めた研究資料。@、Aは松川自筆の手帳・日誌から資料的価値が高い部分を摘録、翻刻し、注釈を付した資料集。Bは@Aを元に執筆された松川の伝記の第一部。松川や関係者のエピソードが豊富であるばかりでなく、当時の陸軍大学校、士官学校の教育制度なども盛り込まれています。
 「坂の上の雲」で描かれている松川敏胤は、秋山真之と同じ作戦参謀という立場でありながら児玉源太郎の陰に隠れがちで、さらに首山堡や黒溝台における判断ミスを招いた人物とされており、その印象はあまり良くありません。しかし、これらの資料を読み進めていくと、松川に対する見方もだいぶ変わってきます。この資料に掲載されているエピソードや提供して頂いた松川の写真は「松川敏胤」のページでも紹介しているので、そちらも参照してください。
 「陸軍大将 松川敏胤伝」は第二部も刊行されるとのことであり、松川がどのように再評価されていくのかが楽しみです。