子規と野球で紹介しているように、子規は野球普及に貢献したことが評価されて2002年に野球殿堂入りしました。さらに上野恩賜公園開園130周年となる2006年には、公園内の球場の愛称を「正岡子規記念球場」とすることが発表され、句碑の除幕式も行われました。子規自身も学生時代には上野公園付近の空き地で野球をしていたようです。
野球ボールを模った句碑には「春風や まりを投げたき 草の原」という句が刻まれています。
また、ここから徒歩数分のところにある五條天神社の近くにも子規の句碑がありました。「みちのくへ 涼みに行くや 下駄はいて」「秋風や 旅の浮世の 果知らず」の二句。どちらも明治26年の紀行文「はて知らずの記」の句で、「みちのくへ・・・」は上野停車場から東北旅行へ出発する際に詠んだものです。
JR上野駅の公園口から徒歩数分。東京文化会館の裏です。公園口改札を出るといつも西洋美術館と文化会館の間を通って動物園方面に向かっていたので、この場所は盲点でした。何度も上野公園には行っていましたが、野球場があることすら気付かなかったほどです。